ローン中の車を売却して乗り換える完全ガイド|買取査定の手続きと注意点

「まだローンが残っているけど、新しい車に乗り換えたい」

「ローン返済中の車って売却できるの?」

このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。実は、ローンが残っている車でも適切な手続きを踏めば売却・乗り換えは可能です。ただし、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。

本記事では、ローン中の車を売却して乗り換える方法について、編集部が実際に経験した事例を交えながら、わかりやすく解説します。

  1. ローン中の車でも売却・乗り換えは可能!まずは基本を理解しよう
    1. ローン返済中の車が売却できる理由
    2. 所有権の確認が最重要ポイント
  2. 車の所有権パターン別|売却方法の違い
    1. 1. 所有者が自分名義の場合
    2. 2. 所有者がディーラー・信販会社名義の場合
  3. ローン残債と売却額の関係|3つのパターンと対処法
    1. パターン1:売却額 > ローン残債(プラスになる場合)
    2. パターン2:売却額 = ローン残債(ちょうど完済できる場合)
    3. パターン3:売却額 < ローン残債(マイナスになる場合)
  4. ローン残債が売却額を上回る場合の3つの解決方法
    1. 1. 差額を現金で一括返済
    2. 2. 新たなローンで差額を補填
    3. 3. オーバーローン(上乗せローン)を利用
  5. 実際の売却手続きの流れ|5つのステップ
    1. ステップ1:現在の状況を確認
    2. ステップ2:買取査定を受ける
    3. ステップ3:売却方法を決定
    4. ステップ4:必要書類の準備
    5. ステップ5:売却・乗り換え手続き
  6. 高額査定を引き出す5つのコツ
    1. 1. 複数の買取店で査定を受ける
    2. 2. 売却時期を見極める
    3. 3. 車の状態を整える
    4. 4. 純正パーツを保管しておく
    5. 5. 早めの行動が大切
  7. 残価設定ローン(残クレ)の場合の注意点
    1. 残価設定ローンとは
    2. 残クレ車を売却する際の選択肢
  8. よくある質問(Q&A)
    1. Q1: ローンが残っていても本当に売れますか?
    2. Q2: 所有権がディーラーにある場合はどうすればいい?
    3. Q3: 査定額がローン残債に届かない場合は?
    4. Q4: 残価設定ローンの車は期間中に売却できる?
    5. Q5: 売却にかかる期間はどのくらい?
  9. 編集部からのアドバイス|失敗しないための3つのポイント
    1. 1. 事前の情報収集が成功のカギ
    2. 2. 信頼できる買取店を選ぶ
    3. 3. 無理のない返済計画を立てる
  10. まとめ|ローン中でも諦めずに最適な乗り換えを

ローン中の車でも売却・乗り換えは可能!まずは基本を理解しよう

ローン返済中の車が売却できる理由

多くの方が「ローンが残っている車は売れない」と思い込んでいますが、実際は適切な手続きを踏めば売却可能です。なぜなら、車の売却とローンの返済は別々の取引として扱われるためです。

編集部のスタッフAは、残価設定ローンで購入した車を3年目で乗り換えました。「最初は無理だと思っていたけど、買取店に相談したら思っていたよりスムーズに手続きできました」と話しています。

所有権の確認が最重要ポイント

ローン中の車を売却する際、最も重要なのは「車の所有権が誰にあるか」を確認することです。車検証(自動車検査証)の「所有者の氏名又は名称」欄を確認してください。

車の名義が自分の場合は、車売却時に必要となる書類を簡単に揃えられます。家族の場合は本人の同意や委任状などが必要です。本人の車や同意を得た家族名義の車を売るなら、ローン返済中でも名義を変更する必要はありません。中古車買取店へ売却の依頼をするだけです。

車の所有権パターン別|売却方法の違い

1. 所有者が自分名義の場合

銀行系マイカーローンなどを利用している場合、車の所有者は自分名義になっていることが多いです。この場合、以下の流れで売却できます。

売却の流れ:

  1. 買取査定を受ける
  2. 売却金額を確認
  3. ローン残債と比較
  4. 売却手続きを進める

編集部のBさんは銀行のマイカーローンを利用していました。「所有者が自分だったので、普通の売却と変わらない手続きで済みました。ただ、ローンの返済は続けなければならないので、そこは注意が必要です」

2. 所有者がディーラー・信販会社名義の場合

ディーラーローンや信販会社のローンを利用した場合、車の所有権は融資元が持っているケースが多いです。これを「所有権留保」といいます。

ローン会社名義やディーラー名義の車を売るときは、売却前に名義変更が必要になります。そして、名義変更前にはローンの完済が必要になるケースが多く、手間がかかりがちです。

必要な手続き:

  • ローン残債の確認
  • 完済方法の決定
  • 所有権解除の申請
  • 名義変更
  • 売却手続き

ローン残債と売却額の関係|3つのパターンと対処法

パターン1:売却額 > ローン残債(プラスになる場合)

最も理想的なパターンです。車の売却額がローン残債を上回る場合、差額を受け取ることができます。

具体例:

  • ローン残債:100万円
  • 売却額:150万円
  • 差額:+50万円(受け取り)

編集部のCさんは、人気のSUVを所有していたため、「3年落ちでも高値で売れて、ローンを完済した上に頭金も確保できました」と喜んでいました。

パターン2:売却額 = ローン残債(ちょうど完済できる場合)

売却額でちょうどローンが完済できるパターンです。追加の支払いは不要ですが、次の車の頭金は別途用意する必要があります。

パターン3:売却額 < ローン残債(マイナスになる場合)

車を売却価格よりもローン残債の方が多い【車を売却価格<ローン残債】場合、ローン残債を売却価格でまかなうことができないため、スムーズに売却先に引き渡すことはできません。

このケースでは、以下の3つの方法から選択する必要があります。

ローン残債が売却額を上回る場合の3つの解決方法

1. 差額を現金で一括返済

最もシンプルな方法です。貯金などから差額分を支払い、ローンを完済します。

メリット:

  • 手続きが簡単
  • 金利負担がない
  • すぐに次の車に乗り換え可能

デメリット:

  • まとまった現金が必要
  • 貯金が減る

2. 新たなローンで差額を補填

差額分だけ新たにローンを組む方法です。買取店が提携している信販会社のローンや、銀行のフリーローンなどを利用します。

注意点:

  • 金利を確認(通常の自動車ローンより高い場合が多い)
  • 審査が必要
  • 返済計画をしっかり立てる

3. オーバーローン(上乗せローン)を利用

新しい車のローンに売却した車の残りのローンを上乗せして合計金額を分割して月々支払う方法があり、一般的にオーバーローンと呼ばれています。

新しい車のローンに、今の車のローン残債を上乗せする方法です。

具体例:

  • 現在の車のローン残債:50万円
  • 売却額:30万円
  • 差額:20万円
  • 新しい車の価格:200万円
  • オーバーローン総額:220万円

編集部のDさんは「月々の支払いは増えましたが、一度に大きな出費をせずに済んだので助かりました」と話しています。

実際の売却手続きの流れ|5つのステップ

ステップ1:現在の状況を確認

まず以下の3点を確認します:

確認項目確認方法ポイント
車の所有者車検証の「所有者」欄自分名義か確認
ローン残債ローン会社に問い合わせ正確な金額を把握
車の査定額複数の買取店で査定相場を知る

ステップ2:買取査定を受ける

車を売却するときは、洗車と車内の清掃を実施してできるだけきれいな状態にしておきましょう。車の買取価格は需要と供給のバランスによって決まるため、洗車や清掃が大きく価格を左右するわけではありません。しかし、きれいな車は査定士からの印象が良くなり、きちんと手入れされていない車に比べて高めの価格を引き出しやすくなるでしょう。

査定前の準備:

  • 洗車・車内清掃
  • 整備記録簿の準備
  • 純正パーツがあれば用意
  • キズや凹みの状態を把握

ステップ3:売却方法を決定

査定額とローン残債を比較し、最適な売却方法を選びます。複数の買取店で査定を受け、最も条件の良い店舗を選ぶことが重要です。

ステップ4:必要書類の準備

基本的な必要書類:

  • 車検証(自動車検査証)
  • 自賠責保険証明書
  • 自動車税納税証明書
  • 印鑑登録証明書(発行から3ヶ月以内)
  • 実印
  • リサイクル券

所有権解除が必要な場合の追加書類:

  • 完済証明書
  • 所有権解除依頼書
  • 委任状(買取店が用意する場合が多い)

ステップ5:売却・乗り換え手続き

すべての準備が整ったら、実際の売却手続きに入ります。買取店が所有権解除や名義変更の手続きを代行してくれることが多いので、相談してみましょう。

高額査定を引き出す5つのコツ

1. 複数の買取店で査定を受ける

同じ車種でも、業者によって査定額に差が出ることは少なくありません。そのため車を売る際は、必ず複数の業者で査定を受けるようにしましょう。少し手間はかかりますが、複数業者に査定額を出してもらうことにより、買取価格を上げられる可能性があります。

編集部の経験では、3〜5社程度の査定を受けることで、最高値と最安値で20万円以上の差が出ることもありました。

2. 売却時期を見極める

高く売れやすい時期:

  • 1〜3月(決算期・新生活需要)
  • 7〜9月(ボーナス時期・半期決算)
  • モデルチェンジ前

3. 車の状態を整える

  • 定期的なメンテナンス記録を保管
  • 車内の臭い対策(特にタバコ臭)
  • 小さな傷は無理に修理しない

4. 純正パーツを保管しておく

カスタマイズした車の場合、純正パーツがあると査定額アップにつながります。

5. 早めの行動が大切

車の価値は日々下がっていきます。乗り換えを決めたら、早めに査定を受けることをおすすめします。

残価設定ローン(残クレ)の場合の注意点

残価設定ローンとは

残価設定ローンとは、主に新車(一部の中古車)を購入する際の支払方法のひとつで、ローンを支払い終える時点で予想される車の価値(残価)を車の価格から引いておき、残りの金額を分割で支払うというものです。

残クレ車を売却する際の選択肢

  1. ローン期間満了時に返却
    • 追加費用なしで返却可能
    • ただし、走行距離や車の状態に制限あり
  2. 残価を支払って買い取る
    • 一括または再ローンで支払い
    • その後自由に売却可能
  3. 期間中に買取店に売却
    • 残債と残価の合計を確認
    • 買取額が上回れば差額を受け取り

編集部のEさんは「残クレで購入した車を3年目に買取店で査定したら、ディーラーの残価より30万円も高く評価されて驚きました」と話しています。

よくある質問(Q&A)

Q1: ローンが残っていても本当に売れますか?

A: はい、売却可能です。ローン中でも車の売却は可能です。ただし、売却額によって以降の対応が異なります。売却金がローンの残債より高い場合、買取金額をローンの返済に充てることが可能です。

Q2: 所有権がディーラーにある場合はどうすればいい?

A: ローンを完済して所有権解除の手続きが必要です。買取店が代行してくれることが多いので、まずは相談してみましょう。

Q3: 査定額がローン残債に届かない場合は?

A: 差額を現金で支払う、新たなローンを組む、オーバーローンを利用するなどの方法があります。状況に応じて最適な方法を選びましょう。

Q4: 残価設定ローンの車は期間中に売却できる?

A: 可能です。ただし、通常のローン残債に加えて設定残価も含めた金額を返済する必要があります。

Q5: 売却にかかる期間はどのくらい?

A: 所有者が自分名義の場合は1週間程度、所有権解除が必要な場合は2〜3週間程度が目安です。

編集部からのアドバイス|失敗しないための3つのポイント

1. 事前の情報収集が成功のカギ

ローン残債の正確な金額、車の相場価格、必要な手続きなど、事前にしっかりと情報を集めることが重要です。編集部のメンバーも「準備不足で二度手間になった」という経験があります。

2. 信頼できる買取店を選ぶ

「自分で難しい手続きをするのは不安」という場合には、車の売買、所有権の解除、ローンの借り換えなどまとめて行ってくれるお店を選ぶと安心でしょう。

特に所有権解除が必要な場合は、手続きに慣れている大手買取店がおすすめです。

3. 無理のない返済計画を立てる

オーバーローンを利用する場合は、月々の返済額が増えることを忘れずに。編集部では「返済シミュレーションを3パターン以上作成してから決める」ことを推奨しています。

まとめ|ローン中でも諦めずに最適な乗り換えを

ローンが残っている車でも、適切な手続きを踏めば売却・乗り換えは十分可能です。重要なのは以下の3点です:

  1. 車の所有権を確認する
  2. ローン残債と売却額を比較する
  3. 自分に合った返済方法を選ぶ

編集部の経験上、「ローンが残っているから」と諦めてしまう方が多いですが、実際に査定を受けてみると思った以上に高値がつくケースも少なくありません。

まずは無料査定を受けて、現在の愛車の価値を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。きっと、理想の乗り換えへの道が見えてくるはずです。

最後に、国土交通省の自動車検査登録総合ポータルサイト(https://www.jidoushatouroku-portal.mlit.go.jp/)では、名義変更などの手続きについて詳しい情報が掲載されていますので、参考にしてください。

賢い選択で、新しいカーライフをスタートさせましょう!