事故に強い車完全ガイド:安全性能が高く売却価値も期待できる車種選びのポイント

車の売却・査定を検討している方必見!安全性能と資産価値を両立する車選びの決定版ガイド

車を選ぶ際、安全性能は最も重要な要素の一つです。特に将来的な売却や査定を考えている方にとって、「事故に強い車」は安心して運転できるだけでなく、高いリセールバリューも期待できる優れた投資といえるでしょう。

本記事では、客観的な安全性評価に基づいた「事故に強い車」の選び方から、売却時に高い査定額が期待できる車種まで、包括的にご紹介します。

  1. 事故に強い車とは?安全性能の基本知識
    1. 安全性能の3つの柱
    2. 安全性能が重要な理由
  2. JNCAPによる安全性能評価制度を理解する
    1. JNCAPとは
    2. 評価の仕組み
    3. ファイブスター賞の条件
  3. 2025年最新!ファイブスター賞獲得車種ランキング
    1. 最高評価車種トップ10
    2. ファイブスター賞獲得の全車種リスト
  4. メーカー別安全技術の特徴
    1. スバル:アイサイトの進化
    2. 日産:プロパイロットとSOSコール
    3. ボルボ:世界トップクラスの安全性
    4. メルセデス・ベンツ:インテリジェントドライブ
  5. 軽自動車でも事故に強い!おすすめ車種
    1. 軽自動車の安全性能への誤解
    2. 軽自動車安全性ランキング
    3. 軽自動車の安全装備
  6. 事故に強い車の買取価格・リセールバリュー
    1. 安全性能と資産価値の関係
    2. 高い安全性能を持つ車のリセールバリュー
    3. 売却時に評価されるポイント
  7. 車種タイプ別安全性能比較
    1. 安全性の傾向
    2. 普通車の安全性
    3. スポーツカーの課題
    4. コンパクトカーの安全性ランキング
  8. 安全装備・技術の見分け方
    1. 必須の安全装備チェックリスト
    2. サポカー認定制度
  9. 売却時に安全性能が査定に与える影響
    1. 査定でプラス評価される安全装備
    2. 査定額アップのコツ
    3. 売却タイミングの重要性
  10. 今後の安全技術トレンド
    1. 自動運転技術の進展
    2. V2X通信技術
    3. AI活用の安全システム
  11. 購入時の注意点
    1. 試乗での確認ポイント
    2. 購入後のメンテナンス
  12. まとめ:事故に強い車で安心・安全なカーライフを
    1. 選び方のポイント
    2. 売却を見据えた車選び
    3. 最後に

事故に強い車とは?安全性能の基本知識

安全性能の3つの柱

事故に強い車=安全性の高い車は、一般的に「衝突安全性能」「予防安全性能」「事故自動緊急通報装置性能」の3つから評価されます。

1. 衝突安全性能 実際に事故が発生した場合に、車内に乗っている人を衝撃などから守る性能。エアバッグ、シート、ボディ構造や剛性などが該当する。

2. 予防安全性能 事故を未然に防いだり被害を軽減するための予防安全性能で、自動ブレーキや車線逸脱警報などの先進運転支援システムが含まれます。

3. 事故自動緊急通報装置性能 事故発生時に自動的に緊急通報を行う装置の性能評価です。

安全性能が重要な理由

現代の車は全体的に安全性能が向上していますが、車種やメーカーによって大きな差があります。事故を起こさないことが何よりですが、万が一事故を起こした場合、被害は最小限に抑えたいものです。そのためには最新の車の中から、最も安全性能が高い車を選ぶことが重要です。

JNCAPによる安全性能評価制度を理解する

JNCAPとは

JNCAP(Japan New Car Assessment Program):自動車アセスメント:国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構による、自動車の安全性能の試験・評価です。

評価の仕組み

2020年度からは、衝突安全性能・予防安全性能・事故自動緊急通知装置を総合的に評価することにより、よりわかりやすく「自動車安全性能」として提供をすることなりました。

「総合評価」は、「予防安全性能」、「衝突安全性能」及び「事故自動緊急通報装置」の総合得点により決まる★の数で表され、★の数が多いほど総合的な安全性能が高いことを表します。総合評価は、「★★★★★」から「★」までの5段階です。

ファイブスター賞の条件

自動車安全性能2020・2021および2022の最高評価であるファイブスター賞を獲得するには、衝突安全性能および予防安全性能が最高評価のAランクを取得し、事故自動緊急通報装置を備えていることが条件です。

2025年最新!ファイブスター賞獲得車種ランキング

最高評価車種トップ10

順位車種メーカー総合得点特徴
1位クロストレック/インプレッサスバル194.02点2023年11月22日に自動車安全性能2023において最高評価のファイブ スター賞を獲得。得点率は同社のスバル・レヴォーグと同じ98%ですが、評価基準がさらに厳しく総合得点では大きく上回っているため、ランキング1位となりました。
2位レヴォーグスバル183.60点先進安全技術「アイサイト」の性能が高く評価
3位CX-60マツダ181.45点シートの主要構造変更およびペダル踏み間違い時加速抑制装置にかかる制御ソフトウェアを変更し、2023年度に「後面衝突頚部保護性能試験」および「ペダル踏み間違い時加速抑制装置性能試験[対歩行者・対車両後退]」を実施した結果、最高評価にあたる「ファイブスター賞」を受賞しました。
4位サクラ日産179.80点軽自動車でトップクラスの安全性能
5位eKクロス EV三菱179.10点日産サクラのOEM、軽EVの安全性を実証
6位eKスペース三菱176.30点軽スーパーハイトワゴンながら高い安全性
7位ルークス日産176.00点軽自動車クラス最高レベルの安全装備
8位デイズ/デイズハイウェイスター日産175.72点軽自動車ながらも、ランキング上位の車種などより衝突安全性能で高い点数を獲得しています。
9位ヤリスクロストヨタ175.70点コンパクトSUVでバランスの良い安全性能
10位フィットホンダ174.40点従来のHonda SENSINGに加えて、急発進や急加速を抑制するディーラーオプションなども用意されています。

ファイブスター賞獲得の全車種リスト

2020年〜2025年の間で安全性能において最高評価にあたる「ファイブスター賞」を獲得した22車種が存在します。これらの車種は軽自動車からミニバン、SUVまで幅広いボディタイプをカバーしており、安全性を重視した車選びの選択肢が豊富にあることを示しています。

メーカー別安全技術の特徴

スバル:アイサイトの進化

スバルでは、独自の運転支援システム「アイサイト」に加え、衛星やGPS、高精度地図データを活用した「高度運転支援システム」を導入しています。快適なレーンキープを実現しつつも、カーブ前での減速や渋滞時のハンズオフ機能など、安全性を高める技術が満載です。

スバルは1960年代から独自の衝突安全試験を実施し、搭乗者だけでなく歩行者の保護も視野に入れた衝突安全性能を開発してきました。その技術力の高さは、日本だけでなく世界でも高く評価されています。

日産:プロパイロットとSOSコール

近年の日産の軽自動車は計7つのエアバックに加え、先進技術を多数盛り込む運転支援機能「プロパイロット」を搭載しているため、軽自動車とは思えないほど安全な車に仕上がっているようです。

ボルボ:世界トップクラスの安全性

安全性能技術に関しては常に世界をけん引するメーカーであるため、「世界一安全な車はボルボ」と評価されるのも納得です。2022年のTOP SAFETY PICK awardでは、対象車種すべてが最高評価のTSP+を獲得しています。

メルセデス・ベンツ:インテリジェントドライブ

メルセデス・ベンツはアクシデントフリーを究極のゴールと位置付け、安全性能の開発に取り組んできました。特に力を入れているのが自動運転です。最先端のセンサーシステムにステアリングアシストを組み合わせた「インテリジェントドライブ」で、危険回避と運転負荷の軽減を実現しています。

衝撃吸収構造ボディの先駆者もメルセデス・ベンツです。全てを頑丈につくるのではなく、強固な部分とつぶれやすく設計された部分を組み合わせることにより、つぶれやすいパーツが衝撃を吸収し搭乗者の安全を確保するという先進的な基本技術が世界に広まりました。

軽自動車でも事故に強い!おすすめ車種

軽自動車の安全性能への誤解

軽自動車にも先進運転支援システムが搭載され、構造も衝撃吸収設計を採用しています。安全な車が欲しいと考えている人は、「軽自動車だから」と避けるのではなく、安全性能評価を参考にしてみることをおすすめします。

軽自動車安全性ランキング

日産系軽自動車の躍進

軽自動車をみると、日産の評価が高い傾向です。ランキングを見ても、日産の軽自動車である「サクラ」「デイズ」、またそのOEMとなる「eKクロス EV」「eKスペース」でランキングが埋まっています。

  1. 日産サクラ(179.80点)
  2. 三菱eKクロス EV(179.10点)
  3. 三菱eKスペース(176.30点)
  4. 日産ルークス(176.00点)
  5. 日産デイズ(175.72点)

軽自動車の安全装備

7個のエアバッグシステムを装備し、万一の際の安全性を向上。さらに以下の先進安全技術が搭載されています:

  • プロパイロット(高速道路同一車線自動運転技術)
  • インテリジェント エマージェンシーブレーキ
  • SOSコール(緊急時自動通報システム)
  • インテリジェント アラウンドビューモニター

事故に強い車の買取価格・リセールバリュー

安全性能と資産価値の関係

安全性能の高い車は、中古車市場でも高い評価を受ける傾向があります。これは、安全性を重視する消費者が増えていることと、最新の安全技術が搭載された車への需要が高いことが理由です。

高い安全性能を持つ車のリセールバリュー

3年後の残価率

車種メーカー3年後残価率安全性評価
ランドクルーザートヨタ82.71%★★★★★
ハリアートヨタ75.2%★★★★★
アルファードトヨタ73.8%★★★★★
レヴォーグスバル71.5%★★★★★
サクラ日産68.9%★★★★★

売却時に評価されるポイント

1. 最新の安全装備

  • 自動ブレーキシステム
  • 車線逸脱警報
  • 歩行者検知機能
  • アダプティブクルーズコントロール

2. JNCAP高評価 ファイブスター賞やASV++評価を受けた車種は、中古車市場でも「安全な車」として認知され、査定額にプラス影響を与えます。

3. メーカーブランド力 トヨタやホンダの車は、海外での人気が高く、過走行車であっても購入を希望する方は多いです。

車種タイプ別安全性能比較

安全性の傾向

車種タイプ、ボディタイプによっても安全性は差があります。一般的には安全性が高い順に「普通車>軽>スポーツカー」となることが多いです。

普通車の安全性

「レクサス NX」「ヴォクシー/ノア」「シエンタ」「セレナ」などのよくみる普通車勢はJNCAPでの安全評価が93%(★★★★★)となり高く、もう少しで前述のランキングにも入れているスコアです。

スポーツカーの課題

スポーツカーの「86」は46%(★★☆☆☆)と低めです。これは、スポーツカーの設計思想が走行性能を重視するため、安全装備の搭載が制限される場合があることが影響しています。

コンパクトカーの安全性ランキング

JNCAPデータに基づく評価

  1. マツダ デミオ(185.7点)
  2. トヨタ ルーミー(180.3点)
  3. ホンダ フィット(174.4点)

1,500cc以下のコンパクトカーの分野で、最も高い衝突安全評価を得たのがデミオです。安全性能総合評価で185.7と最も高い評価を得ました。

安全装備・技術の見分け方

必須の安全装備チェックリスト

基本装備

  • [ ] 衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)
  • [ ] 誤発進抑制機能
  • [ ] 車線逸脱警報・抑制システム
  • [ ] 先行車発進お知らせ機能
  • [ ] ハイビーム・ロービーム自動切り替え

上級装備

  • [ ] アダプティブクルーズコントロール
  • [ ] 車線維持支援システム
  • [ ] 交差点衝突回避支援
  • [ ] 緊急時自動通報システム
  • [ ] ドライバー異常時対応システム

サポカー認定制度

政府が推進する「セーフティ・サポートカー(サポカー)」認定を受けた車種は、一定の安全装備が保証されています。

サポカーS・ワイド

  • 自動ブレーキ(対歩行者)
  • ペダル踏み間違い時加速抑制装置
  • 車線逸脱警報
  • 先進ライト

売却時に安全性能が査定に与える影響

査定でプラス評価される安全装備

1. 最新の予防安全技術

  • 自動ブレーキの性能(対車両・対歩行者・対自転車)
  • 全車速追従機能付きクルーズコントロール
  • 高速道路運転支援機能

2. JNCAP評価の高さ ファイブスター賞獲得車種は、査定時に「安全性の高い車」として評価され、同条件の他車種より高い査定額が期待できます。

3. メーカー純正装備 後付けではなく、メーカー純正の安全装備は信頼性が高く評価されます。

査定額アップのコツ

整備記録の保持 メンテナンスノートには日常点検整備の方法も記載されているので、日々のメンテナンスにも役立つでしょう。車の整備の履歴がわかるメンテナンスノートの用意があれば、査定アップにつながる情報を提示しやすくなります。

安全装備の作動確認 売却前に安全装備が正常に作動することを確認し、不具合がある場合は修理しておくことで査定額の減額を防げます。

売却タイミングの重要性

モデルチェンジ前が狙い目 新型車の発表前は、現行モデルの需要が高まる傾向があります。特に安全性能が大幅に向上する場合は、現行モデルの価値が相対的に下がる前の売却がおすすめです。

需要の高い時期 最もおすすめの時期は1月~3月です。この時期は、新生活に向けて車の購入が増える春先に向けて中古車業者が在庫を増やし始めます。また、3月末を決算期にしている中古車業者も多いため、査定額をアップしてでも在庫を増やし、1台でも多くの車を売りたいと考えることも影響しているでしょう。

今後の安全技術トレンド

自動運転技術の進展

2025年以降、レベル3自動運転システムを搭載した車種が増加すると予想されます。これらの車種は将来的に高いリセールバリューが期待できます。

V2X通信技術

車両と周辺インフラとの通信により、より高度な事故予防が可能になる技術の実用化が進んでいます。

AI活用の安全システム

機械学習により、個々のドライバーの特徴を学習し、より精密な安全支援を行うシステムの開発が進んでいます。

購入時の注意点

試乗での確認ポイント

  1. 安全装備の作動確認
    • 自動ブレーキの体験(可能な範囲で)
    • 車線逸脱警報の作動確認
    • アダプティブクルーズコントロールの動作
  2. 視界性の確認
    • 死角の大きさ
    • ピラーによる視界への影響
    • ミラーやモニターの見やすさ
  3. 操作性の確認
    • 安全装備のオン・オフ操作
    • 警告音の聞き取りやすさ
    • 表示の見やすさ

購入後のメンテナンス

定期点検の重要性 安全装備の多くはセンサーに依存しているため、定期的な清掃と点検が必要です。特に:

  • カメラレンズの清掃
  • レーダーセンサー部の清掃
  • ソフトウェアの更新

まとめ:事故に強い車で安心・安全なカーライフを

選び方のポイント

  1. JNCAP評価を確認 ファイブスター賞獲得車種から選ぶことで、客観的に安全性の高い車を選択できます。
  2. 用途に合った車種選択 軽自動車でも十分に安全な車種があります。サイズよりも安全装備の充実度を重視しましょう。
  3. 最新技術の搭載状況 自動ブレーキだけでなく、車線維持支援や交差点安全支援など、包括的な安全技術が搭載されているかを確認しましょう。

売却を見据えた車選び

資産価値も考慮 事故に強い車へ乗り換えるため、現在の愛車を手放そうと考えている方はカーセンサーの一括査定サービスを利用するのがおすすめです。最大30社もの買取業者に対して一括査定が行え、複数社で査定額を比較できます。

将来性のある車種 安全技術が充実し、メーカーサポートが長期間期待できる車種を選ぶことで、長期的な資産価値の維持が期待できます。

最後に

技術が年々進歩するとともに、車の安全性能もどんどん進化しています。これにより安全性能の最高評価である「ファイブスター賞」を獲得する車が増えていくことは、車が安心・安全な交通手段となり喜ばしいことです。

事故に強い車を選ぶことは、自分や家族の安全を守るだけでなく、将来的な資産価値の維持にもつながります。本記事で紹介した評価基準や車種を参考に、安心・安全なカーライフを実現する車選びを行ってください。

車の売却を検討される際は、安全性能の高さが査定額にプラスの影響を与えることを覚えておき、適切なタイミングでの売却を心がけましょう。最新の安全技術を搭載した車は、中古車市場でも高い評価を受け続けています。


【関連情報】

  • JNCAP公式サイト:https://www.nasva.go.jp/mamoru/
  • 各メーカーの安全技術詳細は公式サイトでご確認ください
  • 車の一括査定サービスを利用する際は、複数社での比較検討をおすすめします