カーリース返却時の買取ガイド:知っておきたい仕組みとメリット・注意点

カーリースは月々定額で新車に乗れる便利なサービスですが、「契約満了時にはどうなるの?」「愛着が湧いた車を買い取ることはできる?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

実は、カーリースでも条件次第で車を買い取ることが可能です。本記事では、カーリース返却時の選択肢から買取の仕組み、メリット・デメリットまで、編集部の体験談も交えながら詳しく解説します。

  1. 1. カーリース契約満了時の4つの選択肢
    1. 1-1. 車を返却して契約終了
    2. 1-2. 同じ車で再リース(契約延長)
    3. 1-3. 新車に乗り換え
    4. 1-4. 車を買い取る
  2. 2. カーリースで買取ができる条件とは?
    1. 2-1. 契約方式による違い
    2. 2-2. オープンエンド方式の特徴
    3. 2-3. クローズドエンド方式の特徴
    4. 編集部の体験談
  3. 3. 買取に必要な費用の内訳
    1. 3-1. 基本的な買取費用
    2. 3-2. 買取費用の計算例
  4. 4. カーリース車を買い取るメリット
    1. 4-1. 愛着のある車に乗り続けられる
    2. 4-2. 車の状態を熟知している
    3. 4-3. 走行距離制限からの解放
    4. 4-4. 売却も可能
    5. 編集部スタッフの成功例
  5. 5. 買取時の注意点とデメリット
    1. 5-1. まとまった資金が必要
    2. 5-2. 手続きの煩雑さ
    3. 5-3. 維持費の自己負担
    4. 5-4. トータルコストの増加
  6. 6. 返却時のトラブルを避けるための対策
    1. 6-1. 契約時の注意点
    2. 6-2. 使用中の注意点
    3. 6-3. 保険の活用
    4. 編集部からのアドバイス
  7. 7. 編集部が選ぶおすすめのカーリース会社
    1. 7-1. 車がもらえるプランがあるカーリース
    2. 7-2. 買取可能なカーリース
  8. 8. よくある質問
    1. Q1. すべてのカーリースで買取はできますか?
    2. Q2. 買取と「もらえるプラン」はどちらがお得?
    3. Q3. リース車の買取後、すぐに売却できますか?
    4. Q4. 走行距離を超過した場合の追加料金はいくら?
    5. Q5. 事故車でも買取できますか?
  9. 9. まとめ
    1. 買取を選ぶべき人
    2. 買取以外を選ぶべき人

1. カーリース契約満了時の4つの選択肢

カーリースの契約期間が満了した際、利用者には主に以下の4つの選択肢があります。

1-1. 車を返却して契約終了

最もシンプルな選択肢です。車を返却して契約を終了します。ただし、以下の点に注意が必要です。

  • 原状回復費用:大きな傷や汚れがある場合
  • 走行距離超過料金:契約時の制限を超えた場合(1kmあたり8〜10円程度)
  • 残価精算:オープンエンド方式の場合

1-2. 同じ車で再リース(契約延長)

愛着のある車に乗り続けたい場合は、再リースという選択肢があります。

メリット

  • 乗り慣れた車を継続使用できる
  • 新たな審査が不要な場合が多い
  • 月々の支払いは定額のまま

デメリット

  • 所有権は引き続きリース会社のまま
  • トータルコストが高くなる可能性

1-3. 新車に乗り換え

新しい車種に乗り換えたい場合の選択肢です。最新の安全装備や燃費性能の良い車に乗り換えることができます。

1-4. 車を買い取る

契約内容によっては、リース車を買い取ることも可能です。詳しくは次章で解説します。

2. カーリースで買取ができる条件とは?

すべてのカーリースで買取ができるわけではありません。買取可能かどうかは、主に以下の要因で決まります。

2-1. 契約方式による違い

カーリースには2つの契約方式があり、それぞれ買取の可否が異なります。

契約方式残価公開買取可否特徴
オープンエンド方式あり可能残価精算リスクあり
クローズドエンド方式なし原則不可残価精算リスクなし

2-2. オープンエンド方式の特徴

  • 契約時に残価(契約満了時の車の価値)が公開される
  • 月々のリース料は比較的安い
  • 契約満了時に残価相当額を支払えば買取可能
  • 返却時は実際の査定額との差額精算が必要

2-3. クローズドエンド方式の特徴

  • 残価は非公開
  • 月々のリース料は若干高め
  • 原則として買取不可
  • 返却時の残価精算は不要(安心)

編集部の体験談

編集部スタッフAは、5年前にオープンエンド方式でカーリースを契約。「月々の支払いが安いのは魅力的でしたが、契約満了時の残価精算が不安でした。結果的に丁寧に乗っていたので追加費用は発生しませんでしたが、常に気を使いながら運転していました」と振り返ります。

3. 買取に必要な費用の内訳

カーリース車を買い取る際は、まとまった費用が必要になります。具体的な内訳を見ていきましょう。

3-1. 基本的な買取費用

1. 残価相当額

  • 契約時に設定された金額
  • 車種や契約期間により異なる(車両価格の20〜40%程度)

2. 各種手数料

  • 名義変更手数料:1〜3万円
  • 事務手数料:1〜2万円

3. 税金・保険料

  • 自動車税の未経過分
  • 自賠責保険料の未経過分
  • リサイクル料金

4. その他費用

  • 消費税
  • 継続車検費用(車検時期による)

3-2. 買取費用の計算例

新車価格300万円の車を5年リースした場合の買取費用例:

項目金額
残価(30%と仮定)90万円
名義変更手数料2万円
事務手数料1.5万円
税金・保険料等5万円
消費税9.85万円
合計約108.35万円

4. カーリース車を買い取るメリット

4-1. 愛着のある車に乗り続けられる

長期間使用した車には愛着が湧くもの。家族の思い出が詰まった車を手放したくない方には大きなメリットです。

4-2. 車の状態を熟知している

新車から自分で管理してきた車なので、メンテナンス履歴や状態を完全に把握できています。中古車を購入する際の「前オーナーの使用状況がわからない」という不安がありません。

4-3. 走行距離制限からの解放

買取後は以下の制限がなくなります:

  • 月間走行距離制限(通常1,000〜1,500km)
  • カスタマイズの制限
  • ペット同乗の制限

4-4. 売却も可能

所有権が自分に移るため、将来的に売却することも可能です。状態が良ければ、高値での売却も期待できます。

編集部スタッフの成功例

編集部スタッフBは、3年前にリース車を買い取りました。「子供が生まれて思い出の詰まった車だったので買取を決意。その後2年乗って売却しましたが、丁寧にメンテナンスしていたので予想以上の高値で売れました」

5. 買取時の注意点とデメリット

5-1. まとまった資金が必要

最大のデメリットは、一度に大きな出費が発生することです。残価だけでなく諸費用も含めると、100万円を超えることも珍しくありません。

5-2. 手続きの煩雑さ

買取後は以下の手続きをすべて自分で行う必要があります:

  • 名義変更手続き
  • 車庫証明の取得
  • 自動車税の納付
  • 車検の手配
  • 任意保険の切り替え

5-3. 維持費の自己負担

リース期間中は月額料金に含まれていた以下の費用が、すべて自己負担になります:

  • 車検費用(10〜15万円程度)
  • 法定点検費用
  • 自動車税(年間2.5〜11万円)
  • 重量税
  • 自賠責保険料

5-4. トータルコストの増加

リース料の総額に買取費用を加えると、最初から購入した場合より高くなるケースがほとんどです。

6. 返却時のトラブルを避けるための対策

買取を選択しない場合でも、返却時のトラブルを避けるための対策は重要です。

6-1. 契約時の注意点

1. 契約方式の確認

  • クローズドエンド方式を選べば残価精算リスクなし
  • 月額料金だけでなく、契約満了時のリスクも考慮

2. 走行距離制限の適切な設定

  • 自分の使用頻度に合った設定を選択
  • 余裕を持った設定がおすすめ(超過料金は割高)

6-2. 使用中の注意点

1. 定期的なメンテナンス

  • オイル交換や点検を怠らない
  • 小さな傷も早めに対処

2. 丁寧な使用

  • 喫煙やペット同乗は控える
  • 車内の清潔を保つ

3. 事故時の対応

  • 必ずリース会社に報告
  • 修理は指定工場で実施

6-3. 保険の活用

カーリース専用保険の特徴

  • リース期間中保険料が一定
  • 全損時の違約金もカバー
  • 事故があっても等級に影響なし

編集部からのアドバイス

「返却時のトラブルで最も多いのは、走行距離超過と原状回復費用です。契約時に余裕を持った設定にすることと、日頃から丁寧に使用することが大切です」(編集部)

7. 編集部が選ぶおすすめのカーリース会社

買取や返却時の条件を考慮して、編集部がおすすめするカーリース会社をご紹介します。

7-1. 車がもらえるプランがあるカーリース

定額カルモくん

  • 7年以上の契約で「もらえるオプション」(月額500円)
  • クローズドエンド方式で安心
  • 走行距離制限なし(もらえるオプション加入時)

MOTAカーリース

  • 契約満了時に車がもらえる
  • 走行距離制限なし
  • カスタマイズOK

7-2. 買取可能なカーリース

コスモMyカーリース

  • オープンエンド方式の「買取プラン」あり
  • ガソリン代割引の特典
  • メンテナンスパックが充実

リースナブル

  • オープンエンド方式で買取可能
  • 月額料金が業界最安水準
  • 中途解約も可能(条件あり)

8. よくある質問

Q1. すべてのカーリースで買取はできますか?

A. いいえ、買取ができるのは主にオープンエンド方式の契約です。クローズドエンド方式では原則買取不可となっています。契約前に必ず確認しましょう。

Q2. 買取と「もらえるプラン」はどちらがお得?

A. 契約満了時に残価の支払いが発生しませんので、もらえるプランの方が追加費用なくお得です。ただし、月額料金は若干高めに設定されています。

Q3. リース車の買取後、すぐに売却できますか?

A. はい、名義変更が完了すれば売却可能です。ただし、買取にかかった費用を回収できるかは車の状態や市場価格次第です。

Q4. 走行距離を超過した場合の追加料金はいくら?

A. 1kmあたりおおよそ8〜10円の追加料金が発生する場合が多いです。月1,000km制限で年間3,000km超過した場合、2.4〜3万円の追加費用となります。

Q5. 事故車でも買取できますか?

A. 買取自体は可能ですが、修復歴車になりますので、大幅に査定額が下がります。残価との差額が大きくなる可能性が高いです。

9. まとめ

カーリースの契約満了時には、返却・再リース・乗り換え・買取の4つの選択肢があります。買取を検討する際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

買取を選ぶべき人

  • 愛着のある車を手放したくない
  • まとまった資金の準備ができる
  • 走行距離が多い、カスタマイズをしたい
  • 車の状態に自信がある

買取以外を選ぶべき人

  • 最新の車に乗り換えたい
  • まとまった出費を避けたい
  • 手続きの煩雑さを避けたい
  • トータルコストを抑えたい

最近では、買取せずとも車がもらえるプランも増えています。契約時から将来を見据えて、自分に合ったプランを選ぶことが大切です。

カーリースは便利なサービスですが、契約内容をしっかり理解して利用することで、より快適なカーライフを送ることができるでしょう。


【編集部より】 本記事は2025年7月時点の情報に基づいて作成しています。カーリース会社によってサービス内容は異なりますので、契約前に必ず詳細を確認してください。